導入事例初回3名の受け入れから、累計21名・管理職6名へ。兵庫県の飲食チェーンに見る外国人採用の進め方導入事例

兵庫県内で飲食店を展開するある企業では、2023年11月に外国人材3名の受け入れからスタートし、現在までに累計21名を採用、現在16名が在籍しています。さらに、初期に受け入れた人材のうち6名が店長・副店長へ昇格するなど、現場の中核人材として活躍しています。
本記事では、同社がどのような背景で外国人採用を始め、少人数での受け入れから継続採用、そして現場戦力化へとつなげていったのかをご紹介します。

1.外国人採用を検討し始めた背景
兵庫県内でラーメン、お好み焼き、たこ焼きなどの飲食業態を展開する同社は、長年にわたり地域に根ざした店舗運営を続けてきました。
一方で、飲食業を取り巻く採用環境は年々厳しさを増しており、特に地域によっては日本人採用だけで必要な人材を十分に確保することが難しい状況が続いていました。
同社が外国人採用を検討し始めた背景には、こうした人手不足への対応があります。
ただし、理由はそれだけではありません。将来的に海外展開も視野に入れるなかで、日本で仕事を学び、現場経験を積んだアジア人材が、今後の事業にとって重要な存在になるのではないかという考えもありました。
単なる補充ではなく、将来につながる人材確保として外国人採用を考え始めたことが、同社の特徴の一つといえます。
2.初回3名の受け入れから始めた理由
外国人採用を検討し始めた当初は、やはり不安もあったといいます。
これまで外国人材を受け入れた経験がなかったため、日本語でどこまでコミュニケーションが取れるのか、現場になじめるのか、本当に戦力になるのかといった点は慎重に見ていました。
そのような中で、同社が最初の一歩を踏み出せた背景には、信頼できる紹介がありました。
これまで築いてきたネットワークを通じて紹介を受けたことで、まずは少人数から受け入れてみようと判断し、2023年11月に初回3名の採用を実施しました。
最初から大人数を受け入れるのではなく、まずは3名から始めて実際の様子を見ながら判断する。
この進め方は、外国人採用を初めて行う企業にとって、現実的で無理のないスタートの仕方だったといえます。
3.累計21名の採用へ広がったプロセス
初回3名の受け入れ後、同社は少しずつ外国人採用を継続していきました。
2024年には5名、2025年には10名を受け入れ、2026年には退職者補充として3名を採用しています。累計受け入れ人数は21名に達し、現在は16名が在籍しています。
2025年には5名の退職がありましたが、いずれも個人的な事情によるものでした。
受け入れ人数が増えれば、一定の入れ替わりは起こります。それでも、全体としては継続的な採用と定着が進んでおり、同社にとって外国人材は単発的な存在ではなく、現場を支える人材基盤の一つとなっています。
初回の少人数スタートから、段階的に受け入れ人数を増やしていったこと。
そして、その過程で現場に適応し、戦力として定着する人材が育っていったこと。
この積み重ねが、継続採用につながっていると考えられます。

4.現場で見えた変化と戦力化
実際に外国人材を受け入れてみると、受け入れ前の印象は大きく変わったといいます。
当初は言葉や職場適応への不安がありましたが、現場に入ってからは、仕事への向き合い方や習得スピード、周囲と連携しながら業務を進める姿勢に手応えを感じるようになりました。
店舗によって配置人数は異なりますが、1店舗あたり1名から3名程度が在籍し、日々のオペレーションを支える存在になっています。
特に飲食業では、調理補助や接客だけでなく、周囲との連携や時間帯ごとの動き方を理解することが重要です。そうした現場特有の業務を一つずつ身につけながら、戦力として機能するようになっていった点は大きな変化でした。
また、正社員として受け入れた人材が育ったことで、既存社員の負担軽減にもつながりました。
単に人数を補うだけでなく、現場運営の安定に寄与する人材として評価されるようになったことが、継続採用の後押しになっています。
5.店長・副店長へ育った人材の存在
今回の事例で特に象徴的なのは、初期に受け入れた人材の中から、管理職層が育っている点です。
最初の8名のうち、3名が店長、3名が副店長へ昇格しており、いずれも現在も継続して勤務しています。
昇格までの期間は、入社後約1年から2年です。
飲食業において、外国人材が比較的短期間でここまで責任あるポジションを任されるようになったことは、同社にとっても大きな成果でした。
これは、外国人採用が単なる人手不足対策にとどまらず、現場の中核人材育成につながり得ることを示しています。
最初は3名から始めた取り組みが、現在では店舗を支える管理層の育成にまでつながっている。そこに、この事例の大きな意味があります。

6.今後の課題と展望
外国人採用の効果を実感する一方で、同社では今後の課題も明確に認識しています。
その一つが、日本語でのよりスムーズなコミュニケーション力です。日常業務には十分対応できていても、より高い役割を担っていくためには、細かなニュアンスの理解や伝達力がさらに求められます。
今後は、現場戦力としての活躍に加えて、より高いレベルで店舗運営を支えられる人材育成がテーマになっていくと考えられます。
そのうえで、採用を継続しながら、将来の事業展開も見据えた人材活用につなげていくことが期待されています。
7.今回の事例から見えること
この事例から見えてくるのは、外国人採用は最初から大きく始める必要はないということです。
初回は3名という小さなスタートでも、現場で見ながら、育てながら、段階的に広げていくことで、継続採用と戦力化につなげることができます。
また、単に人を採るだけでなく、その人材が現場で力を発揮し、さらに管理職へと成長していく可能性があることも示されています。
累計21名の採用、現在16名の在籍、6名の管理職登用という結果は、飲食業における外国人採用の現実的な成功パターンの一つといえるでしょう。飲食店で外国人採用を検討している企業にとって、まずは少人数から始めてみる。
そして、現場で見ながら育てていく。
この事例は、その進め方が十分に現実的であることを示しています。
抜粋文
初回3名の受け入れから始まり、累計21名、現在16名が在籍。さらに6名が店長・副店長へ昇格した、兵庫県の飲食チェーンの事例をご紹介します。
メタディスクリプション
兵庫県の飲食チェーンが、2023年11月の初回3名受け入れから累計21名の外国人材採用へ拡大。現在16名が在籍し、6名が店長・副店長へ昇格した実例から、飲食店における外国人採用の進め方を紹介します。
